2007年にSEWING GALLERYで行った企画展「9つの机」から『九月の朝顔』
という題名の本を出版するための準備をはじめました。その後、個展や朗読会を行
い続けることで、自分の中で「声の本」を作りたいというイメージがふくらみます。
声が聞こえてきそうな本、声を感じる本、声にしたくなる本、声を思い出す本。
どんな本になるのだろうと考えるうちに、自分が確かに行い続けてきた朗読会で
声にした文章をまとめる本こそが、「声の本」なのだと思うようになりました。
夫であるBOOKLOREの中島が編集、装丁をし、夫婦ふたりでつくった本ではあり
ますが、個展や朗読会のために力を貸してくださった方々や、作品を観て、朗読
を聞いて下さったみなさまとの出会いがあったからこそ出来た本だと思います。
この本をきっかけにして人から人に、手から手に繋がっていくことを願っています。
そして、これからもいろんな土地に出向いて、いつか会うだろう人に「声」を届け
にいきたいと考えています。
日々のこと、町家の暮らし、家族や大切な人とのこと。
本を読み進めることで、ひとつの種から花が咲くのをかんじていただけると嬉しい
です。そして、まだ読んだ方々の中の小さな種となることを願っています。
畑尾和美
1974年大阪生まれ。大阪在住。2000年、美術作家の永井宏さんのワーク
ショップに参加したことをきっかけにし作家として活動をはじめる。言葉を綴り
、糸や身のまわりにあるもので作品を制作。「歩くということ」「呼吸をするよ
うに」「いつものなかに」「雨の唄」など個展多数。
2002年より、輪唱や合唱のように声を重ねるリーディングユニットmarine garls
を三倉理恵とともにはじめる。そして、2007年から、ひとりの朗読会を日本
各地で定期的に行う。2011年9月に大阪リトルプレスBOOKLORE(ブックロア)
より、詩画集『九月の朝顔』を出版。
「ボタンとリボン」vol.1.2.3(WINDCHIMEBOOKS)、「Fantasutic someshing」
(BOOKLORE)に詩を記載。
※畑尾の日々のことや朗読会のお知らせがごらんいただけます
畑尾和美hp
本はギャラリーでも販売してます。